子供のむし歯予防について

お子様抵抗力が弱いため、むし歯にかかると早く症状が進んでしまいます。お子様がむし歯にならないように、気を配ってあげたいですね。ここでは垂水区潮見が丘の「田村歯科」が、お子様のむし歯予防について、お父様お母様に気をつけていただきたいことなどをご説明します。

子供のむし歯はなぜできるのか?

むし歯の原因は、お口の中にいる「ミュータンス菌」という細菌。このむし歯菌が口腔内の食べかすを分解して酸を作り、その酸が歯を溶かしてしまうことで、むし歯を引き起こします。ところが、このむし歯菌は生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中にはいないのです。

生後半年くらいで歯が生えてきて、むし歯菌の棲みつくことができる場所が生まれます。そこへ身近な大人のお口から、コップやおはしの共有、またスキンシップのキスなどによって、むし歯菌がうつってきてしまい、むし歯になるリスクが発生します。そして、お口の中に食べかすが残っていると、むし歯菌が酸を発生させ、時間の経過とともに酸が歯を溶かして、むし歯ができてしまうのです。

このように、むし歯の発生には、歯、むし歯菌、食べかす、時間の経過という4つの条件が必要になります。言い換えれば、この4つの環境をそろわせないことがむし歯予防となるのです。

乳児期の歯のケア(0~1歳未満)

生後6ヶ月くらいから、お子様のお口に乳歯が生え始めます。乳歯は永久歯よりもやわらかく、むし歯にもなりやすい歯です。むし歯にならないようにするためにも、きちんとケアすることが親御様の大切な役目。子供用のやわらかい歯ブラシでていねいにみがいてあげましょう。

歯が生えていない箇所も濡れたガーゼなどで拭くなどし、お口の中を清潔に保つことをおすすめします。

幼児期の歯のケア(1~5歳くらい)

1歳半~3歳くらいで乳歯が生えそろいます。この時期、お子様は親の仕草をさかんにまねしますので、ブラッシングの習慣を覚えさせるのには絶好の機会です。

食事の後に歯ブラシを持って、ブラッシングする親の姿を見せることで、お子様は同じようにしたがります。見よう見まねでブラッシングするお子様が、毎日上手に楽しくみがく習慣を身につけられるように、言葉をかけながらリードしてあげましょう。

とはいえ、まだまだお子様一人では上手にみがけません。最後は必ず仕上げみがきをするようにしてください。

学童期(生え替わり期)のケア(6~12歳くらい)

6~12歳くらいの学童期に、お子様の乳歯は永久歯に生え替わります。歯が抜けたり大小の歯が混在することでお口の中は凸凹になり、ブラッシングがうまく行えなくなる時期です。しっかりみがけているか、親御様がお子様の歯を確認してあげてください。小学校低学年くらいまでは、仕上げみがきをしてあげるとよいでしょう。

なお、生え始めの永久歯は、むし歯に対する抵抗力が弱く、むし歯になりやすい状態です。当院では、歯の質を強化するフッ素塗布をおすすめしています。

番外編 妊娠中の歯のケア

妊娠中に、歯の治療をしてもよいかどうか、患者様からご質問を受けることがあります。実は妊娠中こそ、むし歯や歯周病などの治療をして、トラブルが起こらないように予防することが大切です。とくに歯が痛むときや、歯ぐきの腫れ、出血がある場合は早めに受診し、妊娠中であることを医師に伝えたうえで治療を受けましょう。

なお、痛みが出ているときは、すでにむし歯や歯周病が進行していると考えられます。自覚症状がなくても、安定期に入ったら一度検診を受けることをおすすめします。

歯周病と妊娠との関係について

妊娠中は口腔内環境が悪化し、むし歯や歯周病になりやすい時期。中でも「妊娠性歯周炎」といわれる妊娠期の歯周病は、低体重児出産や早産のリスクを高めてしまうというデータもあり、とくに注意が必要です。

妊娠期の歯周病によって、歯周病菌が血管に入り込むと子宮の筋肉に影響し、陣痛に似た収縮を起こします。それにより、身体は出産時期に入ったと勘違いして、早産を招いてしまうことがあるのです。

妊娠性歯周炎による低体重児出産や早産のリスクは、高齢出産やアルコールなどといった条件よりも大幅に高いというデータもあります。赤ちゃんが無事健康に生まれてこられるよう、妊娠中に歯周病がわかったら、早めに歯科医までご相談ください。

お父様、お母様へ(定期検診のすすめ)

お子様の歯を守るのは、お父様、お母様の役目。お子様の歯がむし歯にならないように、定期的に歯科医院に通って、検診を受けることをおすすめします。日頃から定期検診を受けていれば、初期のむし歯を発見できたり、お口の健康状態をチェックしたりできます。

当院では、お子様が歯医者を嫌いにならず通院できるように、楽しくコミュニケーションをとりながら治療や検診を行っています。子供の頃から抵抗なく歯の定期検診に通う習慣ができることによって、一生を通じたお口の健康維持につながることでしょう。

むし歯のないお子様には、歯のクリーニングやフッ素塗布、シーラント、ブラッシング指導などの予防が大切になります。フッ素には歯を強くする効果がありますので、定期的に処置を受けるとよいでしょう。

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